錯覚技術WGのAsia Haptics2024出展について

2024.11.29

 「限定空間における五感提示VR技術の研究」の研究成果の一つとして、Asia Haptics 2024において ”v-Relax: Virtual Footbath Experiencing by Airflow and Thermal Presentation”を発表しましたことをご報告いたします。       

 Asia Haptics は2年に1回開催される、触覚技術の最新研究成果を発表するアジアにおける唯一の国際学会で、今回は10/28-30にクアラルンプールのSunway大学で開催されました。         

 今回はアジア各国の大学を中心に59ものデモが発表され、展示会場では活発な議論が交わされました。今回の我々の研究については、水をつかわずに足湯のリラクゼーションをいかに再現できるかということを目標に、上下に揺さぶられる風による水面の表現と、ペルチェ素子による足底への熱伝導、さらにはHMDによる視覚演出の3つの複合的な感覚操作をめざしたVRシステムに関する内容になります。会場の参加者は触覚の研究者であり、視点のユニークさを評価する声が多く聞かれました。今後はこれらの意見をもとに、コアンダ効果をさらに発揮するための方法を模索していきます。                        

 会場となったSunway大学は、不動産関連の巨大財閥であるSUNWAYにより1987年に設立された比較的新しい総合大学です。キャンパス自体が、Sunway Cityというホテルやテーマパーク、ショッピングモール、大規模総合病院や高層マンションといった複合開発の一角を占めます。これから工学部を開設する計画もあり、学会の最終日には、キャンパスの見学ツアーもあり、最新の工作室や実験室に案内されました。

SunwayCityの全貌を描く壁面写真
プレゼンテーションを行う Yem 先生
デモの様子

発表文献:https://doi.org/10.48550/arXiv.2411.05145